院長挨拶

Director's Address

院長挨拶

令和6年4月より当院院長に就任した杉原徹です。

当院は昭和60年10月に所沢市三ケ島の地で開院し、今年で39年目を迎えます。開院当時は所沢市内で唯一の精神科単科病院でした。約40年にわたって所沢市を中心に、その周辺地域の精神医療に貢献できるよう努力してまいりましたが、近年、日本の精神医療は「長期入院から地域移行へ」と大きく変化しており、当院も多くの点で変革が求められております。以下に具体的な方針を4点お示しいたします。

  1. 所沢市と連携し、患者様の地域生活を支えます。
  2. 入院から退院まで迅速な対応を行います。
  3. 外来機能を強化します。
  4. アウトリーチ活動に力を入れます。

1.所沢市と連携し、患者様の地域生活を支えます。

所沢市では平成27年10月より精神障害者アウトリーチ支援事業が展開されております。行政主導でこのような地域生活サポート事業を実施している自治体は全国に数えるほどしかありません。現在、同事業は国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)の精神保健研究所に委託されており、私は、令和5年4月よりアウトリーチ支援チームの一員として活動をしております。当院は、所沢市の方針に共鳴し、病院として同事業を支援いたします。

2.入院から退院まで迅速な対応を行います。

患者様が安心して地域生活を送るためには、自宅や施設などで精神的不調を来たした際に安心して入院することができる環境が必要です。安全な環境下で一定期間療養していただき、早期に地域生活に戻ることができるよう支援いたします。入院中にご家族様、支援者様と面談、カンファレンスを複数回行います。長期入院は患者様の身体的・社会的機能を著しく低下させますので、迅速な対応で早期退院を目指します。退院支援にあたっては精神保健福祉士が専門職としてお手伝いさせていただきます。

3.外来機能を強化します。

全国的に精神科の入院患者数は減少傾向である一方、外来患者数は増加傾向にあります。当院では、精神的な問題でお困りの際に、すぐに受診していただけるよう、初診枠をたくさん用意してお待ちしております。当院の分院として所沢駅西口徒歩1分のところに所沢神経クリニックがございます。当院の外来は平日午前、第1・3土曜午前のみですが、クリニックでは午前だけでなく午後や土日も診察を行っております。生活スタイルに合わせて病院、クリニックをご検討ください(詳細はクリニックのホームページもご参照ください)。

診療対象は精神疾患全般で、年齢も児童から高齢者まで対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。当院で対応しきれない場合は、医師の見立てに基づいて他の専門医療機関におつなぎいたします。

4.アウトリーチ活動に力を入れます。

当院では、通常の外来だけでなく、アウトリーチ活動にも力をいれております。身体的、精神的な問題で通院が困難な患者様に対しては、往診というかたちで診察が可能ですので、ご相談ください。治療中断がないようにサポートさせていただきます。また、地域生活の見守り手として訪問看護事業も行っております。病院と連動した訪問看護ですので、不調があれば当日の緊急受診を提案させていただくことも可能です。ぜひ、当院の訪問看護の利用をご検討ください。

上記4点の方針に基づき、当院は所沢市を中心に、その周辺地域の精神医療に貢献できるよう努力してまいります。皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

経歴

  • 島根大学医学部卒業
  • 東京都立松沢病院で初期研修、後期研修を行う
  • その後、同院医員を経て令和6年4月より現職

資格

  • 精神保健指定医
  • 精神科専門医
  • 日本精神神経学会認知症診療医
  • セリンクロ処方医

所属学会

  • 日本精神神経学会